特長
自閉スペクトラム症(ASD)の診断評価とその重症度が測定できる検査です
●行動観察と保護者からの情報を総合して判断するため、重要な診断の根拠を得ることができます。
●特別な用具等を必要とせず、ほかの心理検査を実施しているときの対象者の様子などから評定するため、短時間で簡便に実施できます。
●ASDの重症度が測定でき、軽度~中度のASDと、中度~重度のASDとの鑑別に有効であることが実証されています。また標準版は、ASDと知的障害の鑑別に有効であることが実証されています。
評定用紙には「標準版」と「高機能版」があり、幅広い対象者に実施できます。
●2歳以上の対象者に実施できます。
●言語水準などの機能レベルにかかわらず評定できるように構成されています。
「保護者用質問紙」を用いて、評定に必要な情報を収集できます。
●保護者用質問紙は、保護者に記入してもらうスコアリング不要の質問紙で、評定に関連する情報を得ることができます。
介入計画の立案に役立てることができます。
●標準版・高機能版の各項目の評定は、介入計画を作成する際の情報として利用できます。
保護者に対して、ASDの診断評価について報告する際の出発点として有用です。
●各項目の評定の得点が、観察、面接、その他の資料にもとづく包括的な情報を総合したものであるため、保護者に対し、行動や理解の特徴の各側面をわかりやすく提示することができます。
【実施の手順】
1.実施する評定用紙(標準版・高機能版)を選択します。
対象者の年齢、IQ、意思伝達の流暢さをもとに、標準版[CARS2-ST]・高機能版[CARS2-HF]のどちらか一方を選択します。評定用紙の選択には、保護者用質問紙[CARS2-QPC]から得た情報も役立てることができます。
2.評定に必要な情報を収集します。
対象者の行動観察や対象者の保護者からの聴き取りをもとに、評定に必要な情報を収集します。保護者からの情報は、保護者用質問紙[CARS2-QPC]を用いて面接を行うことで、効率よく収集できます。
3.評定用紙にしたがって評定し、スコアリングします。
標準版・高機能版にはそれぞれ15項目(人との関わり、など)があり、評定用紙にしたがって評定を行います。評定を終えたらスコアリングを実施し、結果の解釈を行います。